ザ・シューター/極大射程

ザ・シューター/極大射程(2007/アメリカ)
SHOOTER
評価(お奨め度)★★★★
監督: アントワーン・フークア
製作: ロレンツォ・ディボナヴェンチュラ/リック・キドニー
製作総指揮: エリク・ハウサム/マーク・ジョンソン
原作: スティーヴン・ハンター『極大射程』(新潮社刊)
脚本: ジョナサン・レムキン
撮影: ピーター・メンジース・Jr
プロダクションデザイン: デニス・ワシントン
衣装デザイン: ハー・ウィン
編集: コンラッド・バフ/エリック・A・シアーズ
音楽: マーク・マンシーナ
出演: マーク・ウォールバーグ/マイケル・ペーニャ/ダニー・グローヴァー/ケイト・マーラ/イライアス・コティーズ/ローナ・ミトラ/ネッド・ビーティ/ラデ・シェルベッジア/ジャスティン・ルイス/テイト・ドノヴァン/レイン・ギャリソン/ブライアン・マーキンソン/アラン・C・ピーターソン/トム・バトラー/レベッカ・トゥーラン/レヴォン・ヘルム/ジョナサン・ウォーカー

『リプレイスメント・キラー』『トレーニング デイ』『ティアーズ・オブ・ザ・サン』『キング・アーサー』のA.フークア監督。ボブ・リー・スワガー(M.ウォールバーグ)は狙撃のプロ。それも海兵隊特殊部隊であるのだから装置、装備の軍からの援助は絶大だ。習得した技術の中には『ランボー』のジョン・ランボーや『ボーン・アイデンティティー』のジェイソン・ボーンが身につけていた様なサバイバル術もある。狙撃技術もさることながら、作戦を完了させるための幅広い知識、能力によってもたらされる行動の逞しさが魅力である。食塩を用いた点滴もさることながら、砂糖を傷口に擦り込む止血法に感心。ナポレオン時代にあった方法だとFBI新米刑事ニック・メンフィス(M.ペーニャ)が言っていたが本当だろうか。ニックはというと、敵強大にして多数なのに孤独なスワガーの、敵FBIの中にあって唯一、二?(ニックに協力してくれる女性捜査官アローデス(R.ミトラ)もいるがちょっと出)の協力者。彼に組織内を探らせ、外ではもう一人を頼る。巨大陰謀から瀕死の姿で逃げ出し、非常線をかいくぐるスワガーが頼ったのが、海兵特殊部隊の相棒ドニーの妻サラ(K.マーラ)である。出血多量のスワガーを彼に言われるがままサバイバル的な手術法で応急処置をこなしていく。偵察任務中に司令部に見捨てられ、相棒スポッターのドニーを失って以来、ワイオミングの山中で隠遁生活を送っていたスワガー。彼に頼れる者がいなかったのは分かる。だが、それが戦友相棒の妻となれば、簡単に敵に察知される存在だ。そこに向かうスワガーも考えなしだが、彼を追う敵のジョンソン大佐(D.グローヴァー)もこれまた大したことはない。自慢の名誉勲章も泣くというものだ。やや納得できないことはさておき、スワガーとサラは次第に結ばれていく。戦死した戦友が国に残した妻や恋人と帰還兵がいい仲になることはとても多いパターンである。
一方、スナイパーすなわち狙撃手の話に対しては、ターゲットを仕留めるまでの緊迫感というものも期待してしまう。第二次大戦ロシアにおける攻防でドイツ、ロシア双方の天才スナイパー対決を描いた『スターリングラード』がまさしくそれであった。奥山篤信「超★映画評-愛と暴力の行方」で同じことが書かれてあって全くその通りだと思いを強くする。死体に身を潜め射撃機会を窺うシーンのスリルは凄かった。その辺りが本作では弱いと思われる。自殺偽装装置によって殺害されようとしていたニックを救おうとスワガーは監禁者達を狙撃してくるが、それは湖面ボート上からであり、かなり狙撃ポイントとしては難がある。謝ってニックを撃ち抜いてしまう危険性から選択し難いように思われる。難度の高い狙撃もこなす能力を持つヒーロー作りの一つであるのかもしれないが、現実味に欠けて観てしまう。 それにしても1600m離れたターゲット(大統領ではなく、エチオピア大司教)を暗殺するというフィラデルフィア独立記念会館前広場のシーンは凄い。DVDの特典映像で述べられていたが、長距離ともなると弾道は放物線を描かなければ標的にヒットしない。ピンポイントで頭上から撃ち抜く精度高い技術が醍醐味といえる。そんな技術もスポッターという相棒を駆使してもっともっと大層に描いてくれたら良かったと思う。
エチオピア大司教を暗殺することが、自分達の悪だくみに効果あることだったのだろうか。暗殺が思わぬ事態を生み、石油パイプラインを引くために一つの村で行った虐殺を浮き彫りにさせただけだと思われるジョンソン大佐やミーチャム上院議員(N.ビーティ)等犯人達の行動が今一つ理解できない。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック