暴力脱獄

暴力脱獄(1967/アメリカ)
COOL HAND LUKE
評価(お奨め度)★★★★
監督: スチュアート・ローゼンバーグ
製作: ゴードン・キャロル
原作: ドン・ピアース
脚本: ドン・ピアース/フランク・ピアソン
撮影: コンラッド・L・ホール
音楽: ラロ・シフリン
編集: サム・オースティン
出演: ポール・ニューマン/ジョージ・ケネディ/ルー・アントニオ/ストローザー・マーティン/J・D・キャノン/ジョー・ヴァン・フリート/ラルフ・ウェイト/ルーク・アスキュー/デニス・ホッパー/チャールズ・タイナー/アンソニー・ザーブ/ディーン・スタントン/ジョー・ドン・ベイカー/クリフトン・ジェームズ/ロバート・ドナー/ディック・ダバロス/モーガン・ウッドワード

ルーク(P.ニューマン)が負わされた刑は懲役2年。酔った勢いでパーキングメーターを壊してしまった。器物損壊の罰としてはちと厳しかろう。そんなルークは新入りであろうと遠慮のない堂々とした態度。務所仲間からも疎まれ、ボスであるドラグライン(G.ケネディ)にも当然反感を買い、殴り合いの決闘となった。対格差がかなりあり、小さいルークはボコボコに殴られる。だが、倒されても倒されても立ち上がるルークの姿にドラグライン始め仲間全員は遂に一目置くことになる。以降、囚人達の人気を得ながら看守に反抗し続け、大事に思っていた母親(J.V.フリート)も囚役中に亡くなってしまう。ついこの前、病気を押してトラックの荷台を寝床に変えて面会に来てくれたのだった。そんな状況から誰しも、看守もが彼の脱獄を疑い、脱獄することを期待されているかのような状況でルークは脱獄する。たった一人で脱獄は簡単にあっさりと実行される。『大脱走』等にあったような脱走計画、準備の苦労は見られない。この映画は題名より想像される脱走に趣をおいてはいない。ハッタリを感じさせる減らず口だが、一本通ってやり遂げてしまうルークの人間味を味わうものである。2年の懲役なんて我慢せず、不屈の闘志で脱走を繰り返す彼に囚人仲間と共に魅了されることが出来れば素晴らしい映画に感じる事が出来る映画なのだ。P.ニューマンこそが演じる作品である。戦争の英雄が受ける扱いでない世界に対する抵抗は看守にのみ向けられているのではなく、神にも問うているのである。最後の脱走で教会にたどり着いたルークは神からの答えを期待する。そこに警官のパトカーがやって来てとり囲むのである。これが、神の答えなのかと思ったはずである。人生を諦め、警官の前に立ったルークは死を覚悟した。愛されるべき男の悲しい最後である。
ルークと共に脱走したものの、彼と離れて生きていくことに不安を感じ、居場所を密告してしまうドラグライン。彼等囚人がやらされていた仕事は、冒頭のワンシーンで感じたちんたらした草刈だけではなく、溝掘りもしなくてはいけないという、炎天下一日中の仕事だった。G.ケネディは、重労働仕事をさせられる役を頑張って演じた甲斐があったようだ。本作で1967年アカデミー賞助演男優賞をが受賞している。監督は『悪魔の棲む家』『ハリー奪還』のS.ローゼンバーグ。ドラグラインが最後に殴り、自慢のサングラスを飛ばされる、無口な鬼看守がやたら印象的で、S.ローゼンバーグならではの演出だと思う。

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