キサラギ

キサラギ(2007/日本)
評価(お奨め度)★★★★★
監督: 佐藤祐市
企画・プロデュー
サー: 野間清恵
製作: 三宅澄二/水野勝博/橋荘一郎/小池武久/出雲幸治/古玉國彦/石井徹/喜多埜裕明/山崎浩一
プロデューサー: 望月泰江/井口喜一
エグゼクティブプロデューサー: 三宅澄二
共同プロデューサー: 宮下史之
原作: 古沢良太
脚本: 古沢良太
撮影: 川村明弘
編集: 田口拓也
音楽: 佐藤直紀
主題歌: ライムライト『キサラギ』
VFXスーパーバイザー: 野崎宏二
映像: 高梨剣
照明: 阿部慶治
録音: 島田隆雄
助監督: 本間利幸
出演: 小栗旬/ユースケ・サンタマリア/小出恵介/塚地武雅(ドランクドラゴン)/末永優衣/米本来輝/平野勝美/酒井香奈子/宍戸錠/香川照之

これは面白い。2007年日本アカデミー賞話題賞(作品)、同年ブルーリボン賞作品賞受賞も頷ける。ビルの一室に会した男達が繰り広げる展開豊かなストーリー。アイドル・如月ミキの一周忌に集まった初顔合わせの5人の男たちは如月ミキを応援する家元(小栗旬)が管理するファンサイトの常連である。どこのビルだか、外の情報も一切分からない部屋を終始舞台にしているが、5人のトークで物語は次々に変化を見せ展開する。家元の他、オダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)、スネーク(小出恵介)、安男(塚地武雅)、イチゴ娘(香川照之)達の順次明かされる正体が展開に上手く関連付けられている。オタクが持ち寄ったコレクション・グッズを見てああだこうだと自慢をするだけとは思えず、如月ミキ犯人探しだろうと最初から予想出来た。だが、他殺とするのではなく、各5人が彼女に関わった事が、偶然のように絡み合い不運な事故死に繋がったと結論付けるのが上手い。オダ・ユージは皆がデブッチョとあだ名する彼女のマネージャーであり、ヘアーヌード写真集を企画し、それが原因で電話相談を受けていた許婚は安男だった。電話の中でゴキブリ退治も相談され、ママレモンをかけることを提案する。彼女は間違えてサラダオイルを撒いたようだが、これらを間違え易い空の容器に彼女に頼まれ詰め替えていたチャラ男チンピラ・モヒカン頭がスネークだった。彼女の部屋に不法侵入したのがイチゴ娘で、家を出て行った彼女の父親。このイチゴ娘が彼女の部屋にゴキブリを持ち込んだらしい。父親とデブッチョの証言よりアロマキャンドルが彼女の趣味だったことが確認される。思い出してみると、その晩、地震があった。・・・。繋がった!彼女が不運な事故死であったと予想された。一部始終が分かってくると、コレクションも多く結構いい線いってるはずの如月マニアの自信は、自分が最も彼女に関わりが無いじゃないかと揺らぐ。だが、家元が送っていた何百通の手紙、これが彼女の命より大切なものであり不自然にも物置部屋で亡くなっていた理由であった。良かった。彼女の事故死に繋がったかもしれないが、自分は心の支えだったんだと家元。如月ミキの死そのものにも慰めになる要素だ。単純な私には上手いまとめ方に感じられる。
これだけ語られる如月ミキ。歌は下手だし、サラダオイルを部屋中に巻き散らかし焼死してしまったアイドルである。徹底して明かされなかった顔姿が彼女の歌うシーンによりエンドロールで解禁となる。ここまで来たら明かしてくれない方がいいと思っていたが、演じていた酒井香奈子(誰だか知らない、私は初めて見た)の姿を見たら妙に納得。最初は自殺!いやいや他殺?どうやら不運な事故死のようだと結論される如月ミキの、マネージャーの決めたヘアーヌード写真集を苦にしていたので無く、写真集の“SHOW ME(私に見せてという意で間違っている)”というタイトルまで既に考え覚悟を決めていたという性格。語られてきたことからの偶像に対し、いかにもこんな感じだろうと妙に納得させた製作陣にしてやられた。隠し通したキャラクターを明かして見た目から納得させるのは難しいものだが、上手いキャスティングである。また、最後宍戸錠が一周忌の集まりに加わるのも余計かなと思ったが、観終って考えるに、集会ももう終わりだと言っていた5人衆がまた集まり、その集まった理由が宍戸錠の持っているなんらしか如月ミキに関係する針金。この針金をネタにまた集ってしまう熱狂ファンのコレクター狂ぶりを表しているのかなと、これにも納得させられた。

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