波止場

波止場(1954/アメリカ)
ON THE WATERFRONT
評価(お奨め度)★★★★★
監督: エリア・カザン
製作: サム・スピーゲル
原作: バッド・シュールバーグ
脚本: バッド・シュールバーグ
撮影: ボリス・カウフマン
音楽: レナード・バーンスタイン
美術: リチャード・デイ
編集: ジーン・ミルフォード
出演: マーロン・ブランド/エヴァ・マリー・セイント/リー・J・コッブ/ロッド・スタイガー/カール・マルデン/パット・ヘニング/マーティン・バルサム/リーフ・エリクソン/ルディ・ボンド/エイブ・サイモン/ジョン・ハミルトン

NHK・BSでアカデミー特集を放送している。今回観た映画は『欲望という名の電車』『エデンの東』のE.カザン監督が労働組合を非合法に牛耳るジョニー(L.J.コップ)をボスとする一味に港湾労働者・沖仲仕が立ち向かう姿を描く。主人公のテリー(M.ブランド)はボクサー崩れのチンピラ。ジョニーにとって邪魔で煙たい存在の沖仲仕ジョイがある日殺される。ジョニーの命令で手を下したのはジョニーの手下チャーリー(R.スタイガー)であった。チャーリーはテリーの実の兄でテリーも知らずしてこの事件に関与してしまい、チャーリーの口利きもありジョニーの手下として扱われる。だが、テリーは悪事に染まっていくことに割り切りが出来ない。それどころかジョイの妹イディ(E.マリー・セイント)に惹かれ、兄の死を悼む彼女に心を動かされるようになる。またバリィ神父(K.マルデン)はジョニーの抑圧に対して立ち上がるよう沖仲仕達に説く。イディに出会い、神父の正義を見て取ったテリーはジョニー達に立ち向かっていく。意を決してジョニーの犯罪を証言するテリーが、ただ一人リンチに合うことの辛さ、その正義に追従出来ない他の沖仲仕達の弱さ等が冷たい感じの映像で刺し込むように訴えてくる。互いの立場から探るように惹かれあっていくテリーとイディの二人の強い感情でありながらも抑えた演技が素晴らしい。一方、港湾労働の醜い社会だけでなく、ボクサーを夢見ていたテリーがチャーリーの指示で八百長試合をし夢から遠ざかってしまうという当時のボクシング界の暗部も描いている。シリアスではあるがロマンチックで、最後はハッピーエンドとなるどこか高揚感も持てる作品だ。E.マリー・セイントどこかで観た女優だとちょっと考えてしまったが、そうそう『北北西に進路を取れ』に出てました。
1954年アカデミー賞作品賞、主演男優賞(M.ブランド)、助演女優賞(E.マリー・セイント)、監督賞(E.カザン)、脚本賞(B.シュールバーグ)、撮影賞(白黒)(B.カウフマン)、美術監督・装置賞(白黒)(R.デイ)、編集賞(G.ミルフォード)、同年ヴェネチア国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞(E.カザン)、イタリア批評家賞(E.カザン)、同年NY批評家協会賞作品賞、男優賞(M.ブランド)、監督賞(E.カザン)、同年ゴールデン・グローブ作品賞(ドラマ)、男優賞(ドラマ)(M.ブランド) 、監督賞(E.カザン)、撮影賞(白黒) (B.カウフマン)、同年英国アカデミー賞男優賞(国外)(M.ブランド)を多数受賞した映画史を代表する映画である。

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