影武者

影武者(1980/日本)
評価(お奨め度)★★★★★
監督: 黒澤明
プロデューサー: 黒澤明/田中友幸
製作総指揮: フランシス・F・コッポラ/ジョージ・ルーカス
脚本: 黒澤明/井手雅人
撮影: 斎藤孝雄/上田正治
美術: 村木与四郎
編集: 黒澤明
音楽: 池辺晋一郎
演奏: 新日本フィルハーモニー交響楽団
アドバイザー: 橋本忍
監督助手: 岡田文亮
監督部チーフ: 本多猪四郎
撮影協力者: 中井朝一/宮川一夫
指揮: 佐藤功太郎
出演: 仲代達矢/山崎努/萩原健一/根津甚八/大滝秀治/隆大介/油井昌由樹/桃井かおり/倍賞美津子/室田日出男/志浦隆之/清水紘治/清水のぼる/山本亘/杉森修平/油井孝太/山中康仁/音羽久米子/山下哲夫/阿藤海/江幡高志/島香裕/田辺年秋/井口成人/山口芳満/金窪英一/杉崎昭彦/宮崎雄吾/栗山雅嗣/松井範雄/矢吹二朗/土信田泰史/曽根徳/フランシスコ・セルク/アレキサンダー・カイリス/加藤敏光/清水利比古/志村喬/藤原釜足/浦田保利/金子有隣/渡辺隆/伊藤栄八/梁瀬守弘/ポール大河/大村千吉

黒澤明監督による『デルス・ウザーラ』と『乱』の間の作品。世界的巨匠となった黒澤明作品はF.F・コッポラとG.ルーカスの製作総指揮を加え、1980年カンヌ国際映画祭パルム・ドール(黒澤明)、同年英国アカデミー賞監督賞(黒澤明)、衣装デザイン賞、同年ブルーリボン賞作品賞、主演男優賞(仲代達矢)、同年セザール賞外国映画賞等を受賞している。
菅沼定盈を城主とする野田城攻撃の際、城から聴こえてくる笛の音を聞いていた武田信玄(仲代達矢)は鉄砲で撃たれ、その傷が元でほどなくして死んでしまう。甲斐の竜・信玄の偉大さ故に、死を伏せ影武者(仲代達矢)を立て周囲を欺いたとする物語。信玄の弟・信廉(山崎努)が中心となり、重臣を除く家臣にも秘密にし信玄の死を隠していく。影武者は機転も利かせながら役を務めていくが、織田信長(隆大介)が言うところの信玄坊主の影武者として生きることの厳しさを描いていく。信玄の死を伏せることが、家督を継ぐ勝頼(萩原健一)の成長を自他共に封じることになった武田家の悲運も描かれる。川中島の戦いの際に受けた刀傷が無いことが判明し冷たく城を追われる影武者。信玄の存在を失った武田は長篠の戦いで自慢の騎馬隊を鉄砲により次々と失い滅んでいく。数限りない騎馬と武者が死傷し横たわるシーンは、私にはあまりに長いと感じるスローモーションで無常さを表現する。追放されながらも武田を愛する影武者は戦場での武田の最後を悲痛な気持ちで見届け自らも死んでいく。
緑や白、赤や黒の旗印や鎧、兜が原色で描かれる広大な戦場の演出は、後の角川春樹監督作『天と地と』の戦闘シーンに大きく影響している。更に言えば模しているとも思われる。上記長篠の戦い他、高天神城の戦いなどはそんなアクションの凄い迫力のみでなく、武将の心理を上手く描いたものになっていると思う。

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    Excerpt: 「影武者」 後期黒澤映画の始まり。     【公開年】1980年  【制作国】日本  【時間】179分  【監督】黒澤明 【制作総指... Weblog: ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋 racked: 2009-06-05 01:35