父親たちの星条旗

父親たちの星条旗(2006/アメリカ)
FLAGS OF OUR FATHERS
評価(お奨め度)★★★★★
監督: クリント・イーストウッド
製作: スティーヴン・スピルバーグ/クリント・イーストウッド/ロバート・ロレンツ
原作: ジェームズ・ブラッドリー『硫黄島の星条旗』(文春文庫刊)/『父親たちの星条旗』(イースト・プレス刊)/ロン・パワーズ
脚本: ポール・ハギス/ウィリアム・ブロイルズ・Jr
撮影: トム・スターン
美術: ヘンリー・バムステッド
衣装: デボラ・ホッパー
編集: ジョエル・コックス
音楽: クリント・イーストウッド
出演: ライアン・フィリップ/ジェシー・ブラッドフォード/アダム・ビーチ/ジェイミー・ベル/バリー・ペッパー/ポール・ウォーカー/ジョン・ベンジャミン・ヒッキー/ジョン・スラッテリー/ロバート・パトリック/ニール・マクドノー/メラニー・リンスキー/トム・マッカーシー/クリストファー・バウアー/ジュディス・アイヴィ/スコット・リーヴス/スターク・サンズ/ジョセフ・クロス/ベンジャミン・ウォーカー/マイラ・ターリー/アレッサンドロ・マストロブーノ/ジョージ・グリザード/ハーヴ・プレスネル/ジョージ・ハーン/レン・キャリオー/クリストファー・カリー/ベス・グラント/コニー・レイ/アン・ダウド/メアリー・ベス・ペイル/デヴィッド・パトリック・ケリー/ジョン・ポリト/ネッド・アイゼンバーグ/ゴードン・クラップ/カーク・B・R・ウォーラー/トム・ヴェリカ/ジェイソン・グレイ=スタンフォード

巨匠C.イーストウッド監督が自ら出演せず、監督、製作に徹した作品。C.イーストウッドが出演せずに監督だけ行ったのには、他に『バード』『真夜中のサバナ』『ミスティック・リバー』等がある。本作は2部作になっており、硫黄島を日本側から描いたものが『硫黄島からの手紙』である。本作の出来に加え、米国、日本両面から捉えようとした面白い試みも加味しての★★★★★という評価である。この映画の予告や何かで目にするようになってからの誤認識かもしれないが目にしたことがあったような気になっている、一般的には有名なピューリッツァー賞を獲得した一枚の写真「硫黄島での国旗掲揚」。これが、初めて国旗を掲げたものでなく、二回目の掲揚時の写真であったこと。掲揚に携わった6人の兵士マイク(B.ペッパー)、フランクリン(J.クロス)、ハンク(P.ウォーカー)、レイニー(J.ブラッドフォード)、アイラ(A.ビーチ)、ドクことジョン(R.フィリップ)の内、ハンクではなく実際はハーロンであったのに、発表にはハーロンの代わりにメンバーに加えられてしまったいきさつ。たまたま国旗を掲げただけで英雄扱いされ、事実を曲げてまで財政難の資金集めのプロパガンダに利用されることの苦悩を中心に硫黄島の戦いが描かれている。原爆を投下してまで早くけりをつけたかったアメリカが本当に困っていたんだということが分かる。日本本土を爆撃するためにはその拠点が必要である。グアムやサイパンと東京を結ぶほぼ中間点に位置する硫黄島。鉢伏山以外は丘陵地帯で飛行部隊の離発着に適した地形を持つこの島がどうしても欲しかったのである。日本側も本土がこの島を奪われることで容易に攻撃されるようになることは分かっており、玉砕を許さずとことんまで戦い抜くことを指示していた。地下陣地を掘りそこで戦い抜いた日本人より多い6800人にも及ぶ戦死者を出している。硫黄島周辺を完全に制圧していたアメリカは10日間は十分に爆撃を行ってから上陸作戦を開始するはずであったのに、前述の財政難から3日やそこらの爆撃後の突入が被害をとてつもなく大きくしたのだ。『硫黄島からの手紙』を既に観ていたために、同じ戦闘シーンをアメリカ側から改めて観ることに今までにない斬新さを感じることができた。
アメリカも確かに財政難ではあった。しかし、それに対し国債発行を国民に呼びかけていた。その民主政治に驚いてしまう。また当時の映画制作を見てみると、戦時中アカデミー賞作品賞を獲った作品だけを挙げても、『風と共に去りぬ』が1939年、『レベッカ』が1940年、『わが谷は緑なりき』『ミニヴァー夫人』『カサブランカ』『我が道を往く』と続き、1945年『失われた週末』と凄い映画が作られていた。日本の状況では考えられないそんな一面も持っていたのだ。

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    Excerpt: 2008年12月1日以降で話題の映画は何ですか?洋画も邦画も問わずです。ご回答お願い...2008年12月1日以降で話題の映画は何ですか?洋画も邦画も問わずです。ご回答お願いします。[⇒回答を読む.. Weblog: 話題の芸能・スポーツニュースを先取り! racked: 2009-04-01 01:23