蜘蛛巣城
蜘蛛巣城(1957/日本)
評価(お奨め度)★★★★☆
監督: 黒澤明
製作: 本木荘二郎/黒澤明
原作: ウィリアム・シェイクスピア『マクベス』
脚本: 小国英雄/橋本忍/菊島隆三/黒澤明
撮影: 中井朝一
美術: 村木与四郎
音楽: 佐藤勝
記録: 野上照代
照明: 岸田九一郎
特殊技術: 東宝技術部
出演: 三船敏郎/山田五十鈴/志村喬/久保明/太刀川洋一/千秋実/佐々木孝丸/清水元/藤木悠/土屋嘉男/浅野光男/大友伸/佐田豊/高堂国典/富田仲次郎/稲葉義男/土屋詩朗/高木新平/増田正雄/松下猛夫/大友純/上田吉二郎/谷晃/堺左千夫/沢村いき雄/大村千吉/三好栄子/浪花千栄子/恩田清二郎/笈川武夫/桜井巨郎/井上昭文/小池朝雄/坪野鎌之/加藤武/高木均/樋口迪也/大橋史典/木村功/宮口精二/中村伸郎
黒澤監督の『七人の侍』『生きものの記録』に続く作品。本作の後には『隠し砦の三悪人』があり、『どん底』と同年製作である。シェイクスピアの「マクベス」を日本の戦国時代に置き換えたもの。三船敏郎演じる鷲津武時がマクベス、千秋実演じる三木義明がバンクォー、山田五十鈴が演じる武時の妻・浅茅はマクベス夫人、浪花千栄子が演じていた物の怪の老婆が魔女に相当する。それぞれの登場人物は原作にかなり忠実に置き換えられている。武時が物の怪の予言に沿うよう、城主・都築国春(佐々木孝丸)を殺してその座についた城が蜘蛛巣城。霧につつまれた怪しさ漂う城構えが見事。砦城のようなものだが、表門の大きな門構え等を上手く演出し城の威厳も伝わってくる。見事なセットだ。また、物の怪が現れる森も怪しさが伝わってくる。靄を上手く立ちこめさせているのと、登場人物を能楽風にメイク、演出したというのがあいまって不思議な空間となっている。
武時と浅茅は、城主になるという予言を実現するため主君を殺し、その座を三木家に奪われまいと義明も殺してしまう。結局、国春の子・国丸(太刀川洋一)を奉じた小田倉則保(志村喬)と義明の子・義照(久保明)が大将となった軍に蜘蛛巣城は攻められる。城主に武時と義明の子がなるという予言は全て武時、浅茅の欲と保身のもたらした裏切り行為によるものだったのだ。物の怪の予言が招いた未来図であったといえる。結局全てを敵に回し、手を血で汚した者には狂気が待っていただけだった。浅茅は「手の血が落ちない、落ちない」と発狂。武時も愛想をつかした家来に無数の矢を射られ、首を射抜かれ死にいく。すさまじい最後矢を射られるシーンはノンスタント、実際に弓道の猛者達が三船に向け射たという。命がけのシーンを撮り終えた三船敏郎は真剣に「俺を殺す気か」と黒澤明監督に怒ったという。それでも演じきった三船敏郎、撮りきった黒澤明。やはり只者ではない。
評価(お奨め度)★★★★☆
監督: 黒澤明
製作: 本木荘二郎/黒澤明
原作: ウィリアム・シェイクスピア『マクベス』
脚本: 小国英雄/橋本忍/菊島隆三/黒澤明
撮影: 中井朝一
美術: 村木与四郎
音楽: 佐藤勝
記録: 野上照代
照明: 岸田九一郎
特殊技術: 東宝技術部
出演: 三船敏郎/山田五十鈴/志村喬/久保明/太刀川洋一/千秋実/佐々木孝丸/清水元/藤木悠/土屋嘉男/浅野光男/大友伸/佐田豊/高堂国典/富田仲次郎/稲葉義男/土屋詩朗/高木新平/増田正雄/松下猛夫/大友純/上田吉二郎/谷晃/堺左千夫/沢村いき雄/大村千吉/三好栄子/浪花千栄子/恩田清二郎/笈川武夫/桜井巨郎/井上昭文/小池朝雄/坪野鎌之/加藤武/高木均/樋口迪也/大橋史典/木村功/宮口精二/中村伸郎
黒澤監督の『七人の侍』『生きものの記録』に続く作品。本作の後には『隠し砦の三悪人』があり、『どん底』と同年製作である。シェイクスピアの「マクベス」を日本の戦国時代に置き換えたもの。三船敏郎演じる鷲津武時がマクベス、千秋実演じる三木義明がバンクォー、山田五十鈴が演じる武時の妻・浅茅はマクベス夫人、浪花千栄子が演じていた物の怪の老婆が魔女に相当する。それぞれの登場人物は原作にかなり忠実に置き換えられている。武時が物の怪の予言に沿うよう、城主・都築国春(佐々木孝丸)を殺してその座についた城が蜘蛛巣城。霧につつまれた怪しさ漂う城構えが見事。砦城のようなものだが、表門の大きな門構え等を上手く演出し城の威厳も伝わってくる。見事なセットだ。また、物の怪が現れる森も怪しさが伝わってくる。靄を上手く立ちこめさせているのと、登場人物を能楽風にメイク、演出したというのがあいまって不思議な空間となっている。
武時と浅茅は、城主になるという予言を実現するため主君を殺し、その座を三木家に奪われまいと義明も殺してしまう。結局、国春の子・国丸(太刀川洋一)を奉じた小田倉則保(志村喬)と義明の子・義照(久保明)が大将となった軍に蜘蛛巣城は攻められる。城主に武時と義明の子がなるという予言は全て武時、浅茅の欲と保身のもたらした裏切り行為によるものだったのだ。物の怪の予言が招いた未来図であったといえる。結局全てを敵に回し、手を血で汚した者には狂気が待っていただけだった。浅茅は「手の血が落ちない、落ちない」と発狂。武時も愛想をつかした家来に無数の矢を射られ、首を射抜かれ死にいく。すさまじい最後矢を射られるシーンはノンスタント、実際に弓道の猛者達が三船に向け射たという。命がけのシーンを撮り終えた三船敏郎は真剣に「俺を殺す気か」と黒澤明監督に怒ったという。それでも演じきった三船敏郎、撮りきった黒澤明。やはり只者ではない。
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