河童のクゥと夏休み

河童のクゥと夏休み(2007/日本)
評価(お奨め度)★★★★
監督: 原恵一
アニメーション制作: シンエイ動画
原作: 木暮正夫
脚本: 原恵一
撮影監督: 箭内光一
美術監督: 中村隆
編集: 小島俊彦
音楽: 若草恵
主題歌: 大山百合香『夏のしずく』
キャラクターデザイン: 末吉裕一郎
音響監督: 大熊昭
作画監督: 末吉裕一郎
色彩設計: 野中幸子
題字: 武田双雲
声の出演: 田中直樹(ココリコ)/西田尚美/なぎら健壱/ゴリ(ガレッジセール)/冨沢風斗/横川貴大/松元環季/植松夏希

「クレヨンしんちゃん」TVシリーズ、『クレヨンしんちゃん暗黒タマタマ大追跡』等劇場版の監督/脚本を勤める原恵一監督作。小学生の上原康一(横川貴大)の拾ってきた石から姿を現した河童クゥ(冨沢風斗)と康一家族との触れ合いを描く物語。学校でいじめられている菊池紗代子(植松夏希)に対して素直に友達づきあい出来ない康一が、自分がいじめられる立場になったことを通して彼女に優しくなっていく変化を描いている。学校や文部科学省が推薦するような児童文学である。一大大発見といえる河童と暮している康一は羨ましがられ嫉まれることからいじめは始る。ねたみやからかい、そのような感情は普通に持ち得る感情だ。それに従い行動してしまうことはあるかもしれない。だが、反省することなく、いじめられる姿を楽しんで特定の人間を皆でいじめることに問題がある。また、それに異議を唱える者をいじめの対象に替える。そんな卑怯な行動は撲滅できないものだろうか。
江戸時代に生きていたクゥは乾燥状態で康一に見つけられる現代まで保存されていた。生命を長期維持するための凍結保存や冷凍睡眠に相当する状態なのだろう。水で戻されてクゥの体は活動を始める。康一の父・保雄(田中直樹)が河童のクゥに対して子供のように純真に接することの出来る大人だ。河童の存在が知れると騒ぐだろう世間からクゥを守ること、クゥのためを思い、人間社会からクゥの望む世界へ送り出してやろうとすることの出来る優しい家族なのだ。江戸時代にクゥは目の前で父親を侍(人間)に殺される。まだまだ子供であったクゥには人間は恐ろしい生き物となった。そんなクゥに、信じることの出来る人間がいること、そんな康一達一家にまた会いに行きたいと思わせるまでの展開、心情描写がとても上手くなされている。
幻の生き物、または妖怪とされる河童の設定、登場のさせ方が上手い。また、妖怪は河童だけでなく、座敷わらしやキジムナー(ゴリ)をほんのちょっぴり登場させる。住み難い人間の街からクゥを田舎に呼び寄せたのは沖縄に住むガジュマルの古木の精霊といわれているキジムナーであった。心温まる妖怪ファンタジーだ。

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