白痴

白痴(1951/日本)
評価(お奨め度)★★★☆☆
監督: 黒澤明
製作: 小出孝
企画: 本木荘二郎
原作: ドストエフスキー「白痴」
脚本: 久板栄二郎/黒澤明
撮影: 生方敏夫
美術: 松山崇
衣裳: 田口ヨシ江
編集: 杉原よ志
音楽: 早坂文雄
助監督: 萩山輝男/小林桂三郎/野村芳太郎/中平康/生駒千里/二本松嘉瑞
出演: 原節子/森雅之/三船敏郎/久我美子/志村喬/東山千栄子/柳永二郎/千秋実/千石規子/高堂国典/左卜全/三好栄子/文谷千代子/明石光代/井上大助

NHK・BSの黒澤明監督没後10周年特集での放映を鑑賞。文豪作品を読みまくっていた黒澤監督は学校の行き帰りも本を読んでいたという。ドストエフスキーも敬愛する作家で映画化に取り組んだ結果、仕上がった時本作は4時間25分あったという。映画会社の要請で2時間46分まで切らざるをえず、黒澤監督は「どうせ切るならフィルムを縦に切ってくれた方がよかった」と悔しがったそうである。
復員してきた亀田欽司(森雅之)が白痴の無邪気な男。連絡船で知り合いとなった赤間伝吉(三船敏郎)。赤間が慕う那須妙子(原節子)に、亀田が戻った牧場を経営する大野(志村喬)、大野が亀田の受け入れを頼んだ香山睦郎(千秋実)、これに大野の娘・綾子(久我美子)らが物語の登場人物。だが人物背景はというと、例えば大野は亀田の父より任された牧場を横領していた。そのため亀田の帰還に戸惑うも無碍には出来ない。赤間はというと、政治家・東畑(柳永二郎)の囲い者であった妙子に贈り物をして勘当の身となっていたが父の死により家へ帰れることとなっている。東畑の邪魔になった妙子を持参金と共に嫁に貰うことになっているのが香山となっている。多くの背景の説明はなされているが、時間をかければもっともっととなること頷ける。そんな状況の中、赤間は百万円で香山より妙子を譲りうけ二人で逃げる。一目写真を見たときから美しさに妙子の美しさに圧倒された亀田も二人を心配し後を追う。自称白痴の亀田の帰還によりゆれる大野家、赤間が妙子を譲り受けながら結婚できない状況を描いていく。白痴とはいいながら最も純粋に行動していく亀田、亀田を唯一理解する綾子に対し、赤間、妙子間の思いのままにならない愛憎劇が描かれる。シネマレビューで山本晋也監督らが語っていたが、久我美子ら俳優の目の演技が印象的で力強かったことには同感。
ドストエフスキー原作は読んだことないのだが、登場人物名は、ナスターシャを那須妙子としたり何らかのイメージをもって考えたようである。

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