犬神家の一族

犬神家の一族(1976/日本)
評価(お奨め度)★★★★★
監督: 市川崑
製作: 角川春樹/市川喜一
製作補: 藤田光男
原作: 横溝正史『犬神家の一族』(角川文庫刊)
脚本: 長田紀生/浅田英一/岩下輝幸/日高真也/市川崑
撮影: 長谷川清
美術: 阿久根巌
衣装: 長島重夫
編集: 長田千鶴子
音楽: 大野雄二
演奏: 大野雄二・プロジェクト
ネガ: 南とめ
音響効果: 東洋音響
結髪: 沼田和子
照明: 岡本健一
助監督: 加藤哲郎
出演: 石坂浩二/高峰三枝子/三条美紀/草笛光子/あおい輝彦/地井武男/川口晶/川口恒/金田龍之介/小林昭二/島田陽子/坂口良子/小沢栄太郎/加藤武/大滝秀治/寺田稔/大関優子/三木のり平/横溝正史/角川春樹/岸田今日子/三谷昇/辻萬長/三国連太郎/西尾啓/原泉/沼田カズ子/岡本健一/守田比呂也/細井利雄/北島和男/那須清/仁科鳩美/勝山美香子/本茂/阿部義男

2006年『犬神家の一族』は本作を市川崑監督が自らリメイク。『獄門島』『悪魔の手毬唄』『女王蜂』『病院坂の首縊りの家』『八つ墓村』と多くの横溝正史シリーズを監督しており、本作のリメイクでも名探偵・金田一耕助に石坂浩二を起用。また、石坂浩二は『八つ墓村』以外の市川崑監督作で金田一耕助を演じている。『八つ墓村』では豊川悦司をキャスティング。犬神竹子と梅子を演じた三条美紀と草笛光子は、リメイクにも出演し、お園と琴の師匠をそれぞれ演じた。一方、那須ホテルの女中・はるは坂口良子が演じている。はるはシリアスなおどろおどろした物語の中で唯一和みのあるキャラクター。リメイク版はそれを踏まえて深キョンに演じさせている。だが、軽すぎる。野々宮珠世を演じた島田陽子が松嶋菜々子より、犬神松子を演じた高峰三枝子が富司純子より断然良かったように全てキャラクターの配役は2006年版より本作の方が上である。
「新世紀エヴァンゲリオン」のような鉤状文字のクレジットは監督のトレードマークのようなもの、いつから始めたのだろうか。そんな鉤状文字でクレジットされる大野雄二の音楽がテーマとなって流れる。あまりにも有名になった旋律は、これが流れると本作をイメージするほど。
4人目の犠牲者・犬神佐清/青沼静馬(あおい輝彦)の遺体は湖面から足だけが突き出た奇妙な姿で発見される。このユーモラスなショットはインパクトのある衝撃的なものとして脳裏に焼きついている。2人目の犠牲者・犬神佐武(地井武男)の生首が菊人形の首とすげかえられており発見と同時に転がり落ちるシーン。3人目の犠牲者・犬神佐智(川口恒)が首に琴糸を巻きつけられ天窓から覗くような姿で屋根の上の遺体が発見されるシーン。どれもショッキングでおぞましい見事な映像演出だ。モノクロ画面やスチール写真風画面の挿入など映像テクニックだけでも楽しめる。2006年度版も同じようにこれらのテクニックは使われるいるが、金田一が信州を後にするラストも駅のシーンで終わり、哀愁の深さがある。殆ど全ての要素において本オリジナルが勝っている。
先日たまたま角川映画の『探偵物語』を観たため、それがきっかけで角川映画第1作目の本作が頭に浮かび、久々に鑑賞。やっぱりこれは名画だ。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック