ガス燈

ガス燈(1944/アメリカ)
GASLIGHT
評価(お奨め度)★★★★
監督: ジョージ・キューカー
製作: アーサー・ホーンブロウ・Jr
原作: パトリック・ハミルトン
脚本: ジョン・ヴァン・ドルーテン/ウォルター・ライシュ/ジョン・L・ボルダーストン
撮影: ジョセフ・ルッテンバーグ
音楽: ブロニスラウ・ケイパー
出演: シャルル・ボワイエ/イングリッド・バーグマン/ジョセフ・コットン/メイ・ウィッティ/アンジェラ・ランズベリー/テリー・ムーア

NHK・BSのアカデミー受賞作品特集が放送されている。1944年アカデミー賞主演女優賞、同年ゴールデン・グローブ女優賞をI.バーグマンが受賞した『マイ・フェア・レディ』のG.キューカー監督による有名サスペンス映画が鑑賞出来た。
舞台は室内照明にガス燈が使われるようになった19世紀のロンドン。ポーラ(I.バーグマン)は有名オペラ歌手の叔母に育てられ、声楽をイタリアで学んでいたが、作曲家グレゴリー(C.ボワイエ)と恋に落ち、声楽への道を諦める。そして舞台となるロンドンに戻ることになる。だが、彼女が育った家は過去に叔母が何者かに殺され、事件は未解決のままという忌まわしい場所である。グレゴリーは何故かこの家に住むことを希望する。という展開。この時点でグレゴリーが犯人だと我々には分かる。グレゴリーはこの家に存在するはずのイギリス国としても価値のある宝石を捜そうとしているのだ。そのためにポーラに対し、彼女が自分の記憶に自信を失い、精神を病んでいくように仕向ける。家捜しするのをばらさないためである。彼女を精神病として外との接触をなくす様に仕向けていく過程こそがサスペンスフルであり、この映画の醍醐味である。自分の行動に自信を亡くし、記憶も定かでなくなっていく、精神が錯乱する状態を演じきったI.バーグマンに主演女優賞受賞も頷ける。このポーラにとって逃れようのないグレゴリーの罠から救い出すのが、警部キャメロン(J.コットン)である。ロンドン塔でグレゴリー夫妻を見たキャメロンは、未解決であったポーラの叔母の殺人事件のこともあり、事件現場に戻ってきた彼らに興味を抱き、ポーラの様子から次第にグレゴリーに不審を抱くようになる。そしてポーラに何とか接触しようとするのだ。ようやく家に入ったキャメロンはポーラと室内のガス燈の明かりが暗くなることを確認する。ポーラはずっと自分の妄想だと思わされていた。当時のガス燈は他の場所でガス燈を点けるとそれまでより暗くなるため、屋根裏部屋に誰かいることを示す手がかりとなる。ごぞごぞ宝石を捜していたグレゴリーは遂にはキャメロンに捕らえられる。椅子に縛り付けられたグレゴリーはポーラと話す機会を得、イタリア時代の思い出を語り救いを求める。だが、ポーラは「狂ってなければ何でもしてあげるんだけど、狂ってしまったから」と裏切りに対して皮肉をこめて切り返す。最後の決めゼリフである。

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