武士の一分(いちぶん)

武士の一分(いちぶん)(2006/日本)
評価(お奨め度)★★★★
監督: 山田洋次
製作: 久松猛朗
プロデューサー: 深澤宏/山本一郎
製作総指揮: 迫本淳一
原作: 藤沢周平「盲目剣谺返し」(「隠し剣秋風抄」文春文庫刊)
脚本: 山田洋次/平松恵美子/山本一郎
撮影: 長沼六男
美術: 出川三男
衣裳: 黒澤和子
編集: 石井巌
音楽: 冨田勲
音楽プロデューサー: 小野寺重之
スチール: 金田正
監督助手: 花輪金一
照明: 中須岳士
装飾: 小池直実
録音: 岸田和美
出演: 木村拓哉/檀れい/笹野高史/岡本信人/左時枝/綾田俊樹/桃井かおり/緒形拳/赤塚真人/近藤公園/歌澤寅右衛門/大地康雄/小林稔侍/坂東三津五郎

2006年日本アカデミー賞助演男優賞(笹野高史)、撮影賞(長沼六男)、照明賞(中須岳士)、同年ブルーリボン賞新人賞(檀れい)を受賞した山田洋次監督による『たそがれ清兵衛』『隠し剣 鬼の爪』に続く藤沢周平原作時代劇の第3弾。三村新之丞(木村拓哉)は海坂藩の近習組で務める三十石の下級武士。小姓組とも呼ばれる組から毒見役が出される。1ヶ月ごとに普通は交替となるようであるが、新之丞が当番となっている。交式番・樋口作之助(小林稔侍)は全責任を負う役であるが、毒などまず盛られることのないため、毒見中も居眠りする始末。たが、赤つぶ貝を食べた新之丞が意識不明となる。これらつぶ貝にはテトラミンという麻痺性貝毒が含まれているため唾液腺を除去する必要があるらしい。新之丞は一命は取り留めたが失明してしまう。一連の騒動の責任を取って樋口は切腹。この辺りが現在社会の責任あるものの責任の取り方との違いに厳しい社会であったことを感じる。
新之丞は勤めを果たせない体となったが、任務により事故であることを理解され石高は維持される。新之丞の妻・加世(檀れい)は行く末を案じ、親族の進言どおり、顔見知りだった上級武士の島田藤弥(坂東三津五郎)に相談を持ちかける。だがこの島田が加世の弱みに付け込み手篭めにする。後に島田の口添えも無かったことを知り、武士の一分を懸けて島田との決闘に向かうというのが主ストーリー。
木部孫八郎(緒形拳)道場でも腕利きだった新之丞は盲目の中で何かを会得する。「ともに死するをもって、心となす。勝ちはその中にあり。必死すなわち生くるなり。」。秘剣こだま返しの極意を掴んだのかもしれない。見事島田を打ち負かす。だが、止めは刺さない。島田も帰って仔細を明かさず一分を持って自害する。新之丞が果し合いに臨んだことは明かされず変わらぬ生活を続けられた。
離縁を言い渡し、身寄りのない加世を家より出て行かせた新之丞だが、加世の愛情は理解できるし、島田にもてあそばれたことが逆に不憫となる。加世は新之丞を見捨てることは出来ず、素性を明かさず、奉公人として勝手の世話をする。三村家に勤める徳平(笹野高史)の気遣いも人間味があっていい。新之丞や加世を立てながらも進言する関係が温かい。加世を家に入れていた徳平が新之丞に報告するまでも無く、加世が戻ってきている事は承知である。加世がつくる芋がらの煮物の味を忘れるわけがないではないかと・・。新之丞のことだけを思い尽くしてきた加世がいとおしく、演じる檀れいは着物と日本髪という和装が似合いおとなしい感じがとても良かった。一方、キムタクは演技は確かに上手いのだがなんとなく演技する自分を意識しているのが感じられる。カッコいい自分を意識している。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック