阿弥陀堂だより

阿弥陀堂だより(2002/日本)
評価(お奨め度)★★★★
監督: 小泉堯史
プロデューサー: 柘植靖司/桜井勉/荒木美也子
エグゼクティブプロデューサー: 原正人/椎名保
原作: 南木佳士(『阿弥陀堂だより』文藝春秋刊)
撮影: 上田正治
美術: 村木与四郎/酒井賢
編集: 阿賀英登
音楽: 加古隆
衣裳協力: 黒澤和子
照明: 山川英明
録音: 紅谷愃一
助監督: 酒井直人
出演: 寺尾聰/樋口可南子/田村高廣/香川京子/井川比佐志/吉岡秀隆/小西真奈美/塩屋洋子/内藤安彦/荒野祥司/北林谷栄

『雨あがる』『博士の愛した数式』の小泉堯史監督、寺尾聰といずれも組んでいる。互いの無医村というような信州の田舎に越してきた孝夫(寺尾聰)と美智子(/樋口可南子)夫婦。有能な医者であったという美智子、彼らが越して来たのには訳があるのだと分かっていたが、村の歓迎会からの帰り道に起こった美智子の発作は驚いた。子供を流産した精神的ショックからのパニック症候群だという。だが、美智子はこの後、病に侵された小百合(小西真奈美)の担当医師として立派に執刀を務める。小説家・孝夫の恩師・幸田(田村高廣)が言った。「病気なったそうじゃないか。よかった。医者も病気になって初めて分かることがあるだろう。」。幸田はガンに侵され余命短いのだが、マイペースでゆったりと、それでいて志し高く生きようとしている。また、小百合は、阿弥陀堂だよりという村の広報誌をとおして、阿弥陀堂で暮らすおうめ婆さん(北林谷栄)の純朴な優しさに癒される。言葉が喋れない難病を抱えた難しい役をこなし、小西真奈美は2002年日本アカデミー賞新人俳優賞、同年ブルーリボン賞新人賞を受賞している。また、死ぬことも忘れてしまったという九十超歳のおうめ婆さんを演じた北林谷栄は、日本アカデミー賞助演女優賞を受賞。年を取ってくると台詞すら覚えるのが大変と思うが、それどころか表現力の上手さには驚く。彼らの演技により、普通の人たちに個性を持たせた人間ドラマが四季に移ろう景色をバックにゆっくりと崇高に描かれる映画だった。
心に残ったのが、美智子の台詞だ。「疾患に罹っていても心を病んでいない人は病気ではないのね。幸田先生のようにこっちが励まされたりする。」。耐え難い痛み苦しみを伴う病気は大変だが、気丈に立ち向かう人たちに感動する。

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