復讐するは我にあり

復讐するは我にあり(1979/日本)
評価(お奨め度)★★★★
監督: 今村昌平
製作: 井上和男
原作: 佐木隆三「復讐するは我にあり」
脚本: 馬場当
撮影: 姫田真佐久
美術: 佐谷晃能
編集: 浦岡敬一
音楽: 池辺晋一郎
助監督: 新城卓
出演: 緒形拳/三國連太郎/ミヤコ蝶々/倍賞美津子/小川真由美/清川虹子/殿山泰司/垂水悟郎/絵沢萠子/白川和子/浜田寅彦/フランキー堺/北村和夫/火野正平/根岸とし江/佐木隆三/梅津栄/河原崎長一郎/金内喜久夫/加藤嘉/小野進也/石堂淑朗

今村昌平監督が5月30日午後3時49分、転移性肝腫瘍のため79歳で死去した。追悼の意を込めて作品を鑑賞していこうと思っての第1弾。佐木隆三のノンフィクションを映画化した作品だ。5人を殺害した榎津厳(緒形拳)の逃走劇。1979年日本アカデミー作品賞、助演女優賞(小川真由美)、監督賞、脚本賞、撮影賞を受賞している。実話でもある凶悪犯罪は俳優陣のド迫力演技でドキュメンタリー的な凄みを感じる。特に緒形拳の演技は凄い。殺人には動じず、殺害の機を逸しいらいらする猟奇人間。パトカーで連行される時の後部座席にふてぶてしく座る姿。逮捕されて尚大きな態度に、『セブン』の犯人を演じたケビン・スペイシーが頭に浮かぶ。自らをジョン・ドウ(名無しの権兵衛)と名乗り警察をからかう猟奇犯だった。あの犯人に負けず劣らずの凄みだ。また、犯行の裏に父(三國連太郎)との確執を描いた視点は面白い。父と厳の妻(倍賞美津子)との間に男と女の関係を設けるといった解釈もドラマ性向上に効果的だった。もちろん1979年ブルーリボン助演男優賞、助演女優賞受賞の三國連太郎、倍賞美津子の濡れ場込みの体当たりが故の演技の賜物である。そして演技力を論じるならば、清川虹子の貫禄を話さないわけにはいかない。逃亡中に居候した宿の母(清川虹子)、娘(小川真由美)。小川真由美演じる女とは男女の仲になりながら最後にはやはり殺害してしまうのである。娘が指名手配中の凶悪犯を突き放すことなく男女関係を続ける複雑な心境を演じる一方、厳に対しては殺意を読み取り「殺すつもりか」と言い放つ。緒形との会話のシーンは迫力満点だった。やはり、観ておくべき映画のひとつ。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

カゴメ
2006年06月19日 08:29
TB、感謝です♪
ラストの虚空で凝固する遺骨のストップモーションが、
いつまでも目に焼き付く傑作でしたね。
小川さんと倍賞さんの妖艶さも見所ですな♪

この記事へのトラックバック

  • ★「復讐するは我にあり」、虚空に凝固する骨★

    Excerpt: 「復讐するは我にあり」 (1979) 日本 監督:今村昌平  製作:井上和男  原作:佐木隆三  脚本:馬場当  撮影:姫田真佐久  美術:佐.. Weblog: ★☆カゴメのシネマ洞☆★ racked: 2006-06-19 08:26