隠し剣 鬼の爪

隠し剣 鬼の爪(2004/日本)
評価(お奨め度)★★★★
監督: 山田洋次
製作: 久松猛朗
プロデューサー: 深澤宏/山本一郎
製作総指揮: 迫本淳一
原作: 藤沢周平『隠し剣鬼ノ爪』『雪明かり』
脚本: 山田洋次/朝間義隆
撮影: 長沼六男
美術: 出川三男
衣裳: 黒澤和子
編集: 石井巌
音楽: 冨田勲
音楽プロデューサー: 小野寺重之
照明: 中岡源権
美術監修: 西岡善信
録音: 岸田和美
出演: 永瀬正敏/松たか子/吉岡秀隆/小澤征悦/田畑智子/高島礼子/光本幸子/田中邦衛/倍賞千恵子/田中泯/小林稔侍/緒形拳/赤塚真人/松田洋治/神戸浩/近藤公園/笹野高史

藤沢周平作品は『たそがれ清兵衛』もそうだが、山田洋次監督の作り上げる人情物に合うと思う。原作が同じで脚本・監督が同じなら映画も似てくる。山田洋次監督作の本作はその点では期待を裏切らなかった。片桐を演じた永瀬正敏もきえを演じた松たか子も二人の純朴な愛を描くに貢献する演技だったと思う。片桐のことを「旦那さん」と呼ぶきえは奉公に務める百姓の娘。二人の身分の差が生む恋の障害が、はかなさ漂うきえの魅力につながっている。また、やさしさと誠意故に不器用にしか生きていけない片桐が武士社会の悲哀を醸し出す。しかし、片桐は、一方で“隠し剣鬼の爪”という秘剣をも伝授されている剣豪でもある魅力あるキャラクター。タイトルにもなっている必殺剣の名前からはどうしても殺陣アクションに期待してしまう。藤沢色を出すことには長けている山田監督だが、アクション性を高めることは出来ない。挟間とのクライマックスである決闘シーンは、東北弁を発しながらのやり取りで心情描写に終わってしまっていた。その点は不完全燃焼、残念だったのだが、その後の片桐ときよが結びつくプロポーズのシーンで、かわいい松たか子が幸せになれて満足。「旦那さんの命令なら・・」と応えるきよがいいー!プロポーズをしに、きよを迎えに実家へ行く片桐の姿は、『愛と青春の旅だち』でザック(R.ギア)がポーラ(D.ウィンガー)を町工場へ迎えに行くシーンを思い出し重なった。いいシーンだった。

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この記事へのコメント

千華
2006年05月24日 00:17
トラバありがとうございました。
しっとりとしたいいお話だったとは思うのですが、やっぱり時代劇ならではの痛快な殺陣のシーンが見たかったですね。ちょっと残念…。
ところで「愛と青春の旅立ち」のラストシーンでは、うちのつれあいは絶対泣けるそうです(笑)。
こちらからもトラバさせていただきますね。
YG-AKIRA
2006年05月29日 00:39
コメント有難うございます。痛快な殺陣シーンではなかったですね。松本人志は「シネマ坊主2」で、チャンバラではなく「必殺仕置人」になりかねない映画。だが、「必殺仕置人」にしなかったところが素晴らしいと書いていた。鬼の爪を使う時にブスッというような効果音を使っていないのがいいと・・。また、吉田戦車は「戦車映画」で片桐の巻き込まれた窮地をきえは全く知らずに済んでしまうという点に引っかかると書いていた。確かに知らないのは寂しいが、純朴なきえにはそんなことは知らなくていいことかもしれない。そして、吉田戦車は逆に必殺シリーズのような感じがあっても良かったのではと言っていた。人それぞれいろいろ意見が分かれますね。

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