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zoom RSS 不毛地帯

<<   作成日時 : 2010/08/18 20:51   >>

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不毛地帯(1976/日本)
評価(お奨め度)★★★☆☆
監督: 山本薩夫
製作: 佐藤一郎/市川喜一/宮古とく子
原作: 山崎豊子『不毛地帯』
脚本: 山田信夫
撮影: 黒田清巳
美術: 間野重雄
編集: 鍋島淳
音楽: 佐藤勝
助監督: 後藤俊夫/松本勲
出演: 仲代達矢/丹波哲郎/山形勲/神山繁/仲谷昇/滝田裕介/山口崇/石浜朗/日下武史/山本圭/北大路欣也/田宮二郎/大滝秀治/内田朝雄/小沢栄太郎/小松方正/加藤嘉/井川比佐志/永井智雄/高橋悦史/八千草薫/藤村志保/秋吉久美子/高城淳一/秋元羊介/岩崎信忠/辻萬長/高杉哲平/神田隆/久米明/杉田俊也/亀田秀紀/藤村志保/永井智雄/長浜藤夫/高橋悦史/長島隆一/小松英三郎/上田忠好/梅津栄/勝部義夫/加藤茂雄/嵯峨善兵/中谷一郎/青木義朗/伊沢一郎/久野征四郎/保科三良/田村貫/木村幌/吉原正皓/後藤陽吉/三島新太郎/森川利一/姿鐡太郎/アンドリュー・ヒューズ/ジャック・ケリー/ダニエル・クラブスキー/ブラドミア・ホゴルボフ/ロック・メイヤー/ダヴィット・トロケトスビリィー/ジョセフ・グレース/チャールズ・ブラックマン/アレキサンダー・マツサカ

『女系家族』の原作者・山崎豊子の同名小説を『金環蝕』の山本薩夫監督が映画化。と言っても『金環蝕』は観たことが無く、ちょっとネットで調べてみると山本薩夫監督作に『あゝ野麦峠』があり、大竹しのぶが主演だったか観たことがあるような・・。山本監督は他にも山崎豊子原作『白い巨塔』『華麗なる一族』を映画化している。本作では山崎豊子作品と言えばこの人、田宮二郎が東京商事・鮫島航空機部長役で出演している。鮫島は近畿商事に入社した主人公の壱岐正(仲代達矢)の商売敵である。その商売とは防衛主力戦闘機の売り込み合戦である。国家からの総予算は一兆円超、大きな商売だ。近畿商事の推すのはラッキード社のF104。ロッキード事件を思い浮かべないわけにはいかないわけだが、F104はロッキード社のスターファイターという戦闘機だ。一方、東京商事の推すグラント社のF11はグラマン社が開発した愛称タイガーという戦闘機らしい。もっと調べてみると五井物産の推すコンバー社F106はコンベア社の愛称デルタダートで知られる戦闘機で実際の戦闘機メーカーをもじっている。NHK・BS2の衛星映画劇場の本編終了後シネマ・レビューで山本晋也と渡辺俊雄もよく調べて作られていると感心していた。それは実際の戦闘機やメーカーを調べてるのみならず、政治軽罪業界でうごめく者達についてもである。ロッキード事件と言えば総理大臣であった田中角栄を始め政財会の悪達の陰謀でロッキード社の旅客機トライスターL−1011が土壇場で逆転発注された事に絡む大汚職事件、これが有名であるが、もっと以前に戦闘機F104の売り込みに多額の賄賂をばら撒き、グラマン社からロッキード社へと逆転採用させている。本作はこの戦闘機不正発注事件に近い。ロッキード事件では怪死者が何人かいた。本作では、壱岐の戦友で軍人からそのまま防衛庁に勤務している川又空将補(丹波哲郎)が追い詰められて自殺してしまう。どちらかと言えば、親友の壱岐を始め政財会の陰謀に巻き込まれた不幸な人間である。シベリアから帰還後、職を得ない壱岐家族を支援してきたのが川又であり、壱岐は川又にとって戦中命の恩人なのである。日本へ帰還後、再び軍人の如く生きることを避け、防衛庁関係の職に就くことを頑なに拒否してきた壱岐であったが、近畿商事に採用され、意志に反して戦闘機購入商戦に巻き込まれていく。戦闘機性能への興味から、次第にかつての大本営参謀としての作戦力、行動力が抑えられなくなり、商談に繋がる不法な手口へとエスカレートしていく姿が恐ろしく描かれている。また、自分の身の安全を確保しながら利権のためには汚い手口大いに結構という男達が敵味方において多くうごめく、どうしようもない世界である。壱岐が部下である小出航空機部員(日下武史)に防衛庁の秘密文書を盗ませ、自分は知らぬ存ぜぬを通すあたり、やる方もやらせる方もホントにどうしようもない面々である。本作、大滝秀治が1976年ブルーリボン賞助演男優賞を獲得している。壱岐と政経間情報を交わし暗躍する久松経済企画庁長官を演じていた。壱岐とは大本営作戦参謀であった頃からの知己の間柄である。凄みを表にイヤらしさを出した大物政治家ぶりが光っていた。そして、大門というインパクトのある名前の近畿商事社長を演じた山形勲のはまりぶり、貫禄は凄い。他、近畿商事。里井専務(神山繁)、ロスアンゼルス駐在員(山本圭)、海部ニューヨーク駐在員(北大路欣也)、山城防衛庁長官(内田朝雄)、壱岐佳子(八千草薫)、壱岐直子(秋吉久美子)、毎朝新聞田原記者(井川比佐志)、警視庁捜査課長(高橋悦史)等大物俳優が勢揃いという感じである。最後に不可解な自殺を遂げた川又の妻・久代は藤村志保が演じていた。無二の親友・壱岐も関わる何か問題に巻き込まれていただろう事、葬儀の場での壱岐の貝塚官房長(小沢栄太郎)に対する怒りの態度を目にしながら不信感を抑えることしか出来ない苦しみが伝わってくる。怒りをぶつけきれない壱岐は近畿商事に辞表を提出する。しかし、本当のところ壱岐自身が積極的に黒い世界に踏み込んで行ったはずであるのに、貝塚官房長他一部の人間にのみ責任が向けられているような感情が怖い。大門社長は壱岐の辞表を破いた。また、壱岐は戻ってくるということ?だろうか。

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