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<<   作成日時 : 2006/02/01 23:48   >>

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戦艦大和(1953/日本)
評価(お奨め度)★★★☆☆
監督: 阿部豊
製作: 篠勝三/望月利雄
原作: 吉田満
脚本: 八住利雄
撮影: 横山実
美術: 遠藤誠吾
音楽: 芥川也寸志
特殊技術: 上村貞夫/黒田武一郎/天羽四郎
出演: 高田稔/小川虎之助/佐々木孝丸 有賀艦長/藤田進/見明凡太朗/関千恵子/滝花久子/久我美子/伊沢一郎/有田稔/片桐余四郎/舟橋元/三津田健/中村伸郎/

DVDを買って観た。1953年の映画でかなり昔のものであるが、そのわりにはセットも良くできている。しかし、ミニチュアの撮影技術はまだまだである。コンピューターが無い頃にはむりな話である。ミミチュア自体は良く出来ていても、水に浮かべて模型を進ませると生じる波の波形が大和と比べて非常に大きい。1振幅で大和全長の2/3ぐらいあったかなあ。実際の大和は造波抵抗を抑えるマルバスバウを持つことが知られているが、ミニチュア船首に生じる白波の大きさといったらマルバスバウの存在はあり得ないほど。なにもケチをつけてるわけでない。今の映画製作は情報量、技術の面でかなり恵まれていると思う。呉市にある大和ミュージアムには大和の1/10で作られた精巧な模型がある。これを観たときには感激であった。本作は大和自体が映画の重要なキャラクターだ。当時としてはかなりお金も力も入れたと思われる出来だけに、彼らにも精巧模型やコンピューター処理等があれば、どういった映画を作っていたか興味深い。大和の出撃と云えば、沖縄に上陸したアメリカ軍に対する防衛支援の為、航程でアメリカ海軍戦闘機を大和攻撃隊に向けさせ、日本側特攻機への邀撃緩和を目的とする。沖縄にたどり着ければ沖縄島残波岬に突入、自力座礁し大量の砲弾を発射できる砲台となる。いわば菊水作戦であるが、アメリカの制海空権を突破するのは不可能と考えていたわけで、再上陸のない捨て身の出撃作戦であった。だが、本作は特攻に向かう犠牲者的な描写の固執は見られない。沖縄出撃を説得に来る草鹿連合艦隊参謀長(小川虎之助)に対し、伊藤第二艦隊司令長官(高田稔)ら大和隊員の食い下がりなくあっさりしている。もっと草鹿参謀長のつらい任務を伝えて欲しかった。「3バカ無用の長物は万里の長城、ピラミッド、戦艦大和」という台詞がある。時代は航空機に移り行く中、空母に目を向けず、巨費を投じて巨大戦艦を造りたるは誤りであった。だが、シンボルは役に立たずとも精神、主義を背負うものとなる。沈没してなお大和魂を秘めた象徴となった。大和は今も日本人の心である。

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